テクニカル指標を使わないテクニカルトレード

 テクニカル指標(インジケーター)を使わないにも関わらず、テクニカル分析を使ったトレードについて紹介していきたいと思います。

 もしかすると、この記事はFX初心者の方にとっては「大きなトレードの革命?」になってしまうかも知れない内容となりますので、読まれる際には「自分の取引スタイルは変えない」と言う強い意志のある方だけお読みください。

テクニカル指標による相場分析を行っているチャート

 「テクニカル指標を使わないテクニカルトレード」についての記事は段落3がトレードの例を示しているため、他の段落と比較して長くなってしまっています。

 また、3段落目はFX取引に対する具体例の提示となってしまっているため、投資家によっては相場に対する考えに迷いが生じる恐れがある内容となっているため注意をしてください。内容は以下の通りです。

テクニカル指標(インジケーター)を使わない分析をする訳

 プロのトレーダーはテクニカル指標(インジケーター)を余り使わない方が多い事はご存知でしょうか?

 「使わない方が多い」と言うと語弊があるかもしれないので少し言い換えると、「テクニカル指標無しでも十分利益を出すトレードができる」人がほとんどです。

 そこで、下のチャートを見てください。

(チャート提供:マネーパートナーズ) インジケーターを多数使用して複雑になってしまっているチャート

 もしかすると、初心者の方にはお使いのチャートはこのような事になっていらっしゃる方が多く有りませんか?

 使っている本人にとっては非常に見やすいチャートになっていたとしても、他の人から見ると複数の線が入り混じってしまい理解しにくいチャートです。

 このようなチャートは、車の免許で言うならば免許をとって路上運転を開始して2~3ヶ月の方に良く見られる例です。特に「少しでも利益を」と考えているFXに対して勉強熱心な方に多いのが特徴で、色々なテクニカル指標の知識を付けている内に気が付けば上の様な複雑なチャートになってしまいます。

 本当にここまでのテクニカル指標が必要なのでしょうか?もちろん、「絶対に必要」と言われるプロのトレーダーの方も沢山いらっしゃいますが、同じ「必要」と言う意見でもFX初心者とプロの間には非常に大きな差が有ります。

3方向からの相場を見る3Dトレード

 「何事においても基本が大切」と言う言葉が有りますが、FXも全くそれに当てはまるものでは無いでしょうか?

 私が先に紹介したような複雑なチャートを使って毎日トレードに明け暮れていた時、先輩のトレーダーからある話をされました。

 それは「そこまで沢山のインジが必要?テクニカルの基本を忘れてない?」と言ったものでした。

 「相場は常に3方向から立体の視点で見る」

3方向から相場を見ている投資家

 そう言った先輩は、私のチャート画面に新しく何もテクニカル指標が表示されていないものを作り、「はい、このチャートから読み取れる事を最低3つ以上は答えてください」と私に言いました。

 私は「3方向から見る」と言う意味は直ぐに分かりました。つまり、「買い取引を行っている人」「売り取引を行っている人」「様子見をしている人」の3人の立場に自分をおいた状態でチャート分析をしてみろと言うことです。

 その後、先輩の質問に答えた私のチャート画面からは、ほとんどのテクニカル指標が消えて無くなっていました。

 では、どのような分析をする事により、私のチャート画面から余分なテクニカル指標が消えていく事になったのでしょうか?それは、特に特別な事を行った訳でも無く基本に立ち返っただけでした。

テクニカル指標を使わない相場分析の例

 ここからはテクニカル指標を使わないで、ローソク足のチャートだけを使った相場分析の一部を例として紹介してみたいと思います。

 誰でも簡単にできる事なので、まず最初に下のチャートから色々な局面を考えながら相場展開の予想し、このチャートのような相場が見られたなら、今後どのような取引を行うか自己分析をしてみてください。

テクニカル分析の対象となるプレインチャート

 自己分析はできたでしょうか?3個以上チャートから何かを読み取れたと言う方は免許皆伝だと思います。では実際に、チャートから読み取れる事全てとは言いませんが、その一部を紹介していきたいと思います。

売り目線による分析を行ったテクニカルチャート

 まずは、売りの目線で見ている場合のチャート分析です。黄色の○を入れた箇所でトレンドラインが綺麗にサポートされています。

 このサポートラインが現在は下抜けて「割れてしまっている」と考える事から、売りでポジションを持つ方が有利だとする考え方です。

 そして、この売りを考えた場合のキーとなるポイントは、赤の○で囲んだちょうどトレンドラインに当たり跳ね返った場所です。この高値を抜けてしまうと、テクニカルラインの上へと相場が戻ってしまう可能性から、今のトレンドラインを下抜けた動きが相場全体で見ると「だまし」となる可能性があるからです。

 では、これにもう一本意識付けとしてラインを入れてみます。

売り目線による分析に少し怪しい兆候が見えているチャート

 赤いトレンドラインを、今度は上から下方向へ向かい入れてみましたが、このトレンドラインを少し抜ける動きとなってローソク足が確定してしまっている事が分かります。そのため、売りで入っているのであれば、少し相場展開に対して中々落ちてくれない動きに対して不安を覚えている可能性が高いと考えられます。

 では、次に買い方向で相場を見ている場合の分析に移ります。

レンジ局面による買い方向での分析を行ったチャート

 相場全体が、黄色の○と緑の○に挟まれている、レンジ局面だと分析しての買い取引となります。

 特に、「最後の2つの黄色の○で囲んだ位置がダブルボトムの形を形成しているので、ネックラインの赤い○の高値を抜ければホールドしたい」と言う相場展開です。

 最後に様子見をしている人の相場の見方です。

ヘッドアンドショルダー三尊を作ろうとしているチャート

 完全とまではいきませんが、相場がヘッドアンドショルダー(三尊)の形を作っています。そこで、赤いラインを下抜けてくれるようならば、ヘッドアンドショルダーの完成となっての売りトレードをしたいところですが、綺麗に反発が起きてしまったため、手が出せていないと言う状況です。

 ここまでの3視点からのトレードを総括していみると、次のような事が分かります。

重要になっているテクニカルポイントを炙り出した様子

 まず、売りと買い両者の立場から相場を見た時にポイントとなっているのは赤い○で示した箇所です。つまり、今後の相場展開はこの赤い○で示した位置よりも上で推移するか?それとも下で推移するのか?と言う相場分析の対決なります。

 そして、その赤い○で示した場所を中心にして上下に赤いラインを引いていますが、このラインに挟まれた辺りが「上がるのか?」それとも「下がるのか?」その勝負の行く末を決める激戦地帯だと考えられます。

 3者の見方とする事で、沢山あった○を付けたものから、キーポイントとなるものを一気に絞る事ができました。そして、さらに激戦となる場所も分かりました。後は、その分析通りに相場が動けば利益が自ずと付いてくるはずです。

 実は、まだまだ髭・ローソクの作り方・ローソクを作る時の値動きのスピードなども分析の材料として加える事がもちろん可能です。しかし、ここまでのチャート分析でも多くの事を知る事ができてしまいました。

 つまり、「チャートがそこまで教えてくれているのにテクニカル指標がそんなに沢山必要あるのか?」と言う事を先輩は私に教えたかったんです。逆にチャートをシッカリと分析しつつ値動きを追いかけていると、テクニカル指標にまで手が回らないと言うのが実際のところでもあります。

 プロのトレーダーのFX初心者の違いを先に書きましたが、「プロのトレーダーは基本的な分析方法を使って相場をしっかり見ながら、安定性のために他の多くのテクニカル指標を使っている」と言う違いです。

最終的に値動きがあった後のチャート

 先ほどの相場予想に使ったチャートは結局上がっていきました。

 次は、「この上がってしまったチャートを使って相場分析をする」この繰り返しがトレーダーと言う職業です。

テクニカル指標を使わないテクニカルトレードのまとめ

 これまでの「テクニカル指標を使わないテクニカルトレード」のまとめです。

  • 余分なテクニカル指標が沢山入っていると相場判断に迷いが生まれる
  • プロのトレーダーの多くが使っているチャートはシンプルの場合が多い
  • 相場は常に3方向からの立体的に分析をする
  • 「買い手」「売り手」「待ち手」の立場になる

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