逆張りとは?

逆張りとは?

最終更新日: 2020年08月10日

逆張り(contrarian)」とは、トレンドとは、反対方向へ「売り」もしくは「買い」で取引を行う事です。

例えば、相場が上昇局面になっている場合に売りで取引を行う、もしくは相場が下降局面になっている場合に買いで取引を行う事により市場に参加すると「逆張り」で取引を行ったと言う事になります。

逆張りはトレンドと反対方向へと取引を行うため、非常に難易度の高い取引方法として知られています。

特に値ごろ感から、「安いので買ってみよう」「高いから売ってみよう」と言う安易な考えから、知らず知らずのうちに逆張りによる取引を行うFX初心者が多く見られます。

この取引の典型的な例は、日本の個人投資家の取引です。

日本人の多くは円を売り海外の通貨を購入する傾向が非常に強く、そのため「円高」に対して非常に敏感に反応します。

そのため、相場が円高方向へと動き円の価値が上昇すると、一気に円売り他通貨買いに走ります。

このように、トレンドが円高方向であるにも関わらず、円を売り円安方向へと取引を行う事が逆張りとなります。

逆張りは、トレンドとは反対方向へ取引をする事から、非常にリスクの高い取引となりますが、相場が天井や底を付けてしまうと、逆に非常に大きな利益をもたらす取引方法でも有ります。

また、逆張りとは反対にトレンドと同じ方向へと取引を行う方法として「順張り」と呼ばれる取引方法が有ります。

この「順張り」は逆張りと対義語の意味となる取引方法となります。

逆張りのエントリーポイント

順張りの入り方としては、大きく分けて3種類有ります。

  • 1. レンジ内での動き対して入る
  • 2. 大きすぎる値動きを狙って入る
  • 3. 買われすぎ、売られすぎを狙って入る

(※他にも入る位置は有ります)

逆張りエントリーイメージ画像

(逆張りエントリーポイント)

上の逆張りエントリーポイントの図は、緑をレンジ内での値動き、赤を上昇相場として、上昇トレンドの例として描画しています。

◇①での逆張り

主に①はテクニカル分析ファンダメンタルズ分析を行い取引をする事になりますが、レンジを確認しレンジの上限(下限)にて短期のトレンドの逆張りを行います。

一般的にレンジの動きをしている場合に、レンジ上限下限ではレンジ内に相場を戻そうとする動きを利用した逆張りとなります。

◇②での逆張り

②の場合においても①同様の分析が必要になりますが、短期で急激に上昇をした相場に対して逆張りを仕掛けます。

短期的に大幅に動いた相場は、動いた値幅が大きいほど一時的に戻そうとする力が働きます。それは、動きすぎて値動きに対しての仕掛けと、大量の利益確定によるためです。

短期間で利益を得られるチャンスとして使われますが、大きな値動きを起こす場合、何か強い原因が有る事が多いので確かな見極めを必要とする、非常に集中力と経験を要するエントリーとなります。

◇③での逆張り

③の場合も①②同様に分析が必要になりますが、③での逆張りは特に行き過ぎた相場に対して仕掛けます。

ある期間買われ続けたり売られ続けると、どうしても相場分析の結果から得られた適正水準と現在の相場がずれてしまいます。

その行き過ぎた動きに対して、トレンドの反転を狙ったエントリーとなります。

逆張りの弱点

もう一度、上の逆張りエントリーポイント図を見てください。

③のところが、赤色に上で上げていくラインと水色に落ちていくラインとを記載しています。

赤がトレンドを表しており、③でトレンドに逆らった逆張りによる取引を行います。

結果、水色のように相場が落ちていけば、取引が大成功となりますが、逆に赤色のように上がっていってしまえば、負けとなってしまいます。

ここで大切な事は、赤いラインがトレンドだと言う事です。

トレンドが1度発生すると、なかなか終わらないと言う特徴を持っています。そのトレンドの流れに対して逆張りにより逆らうわけですから、実際のところ取引が成功する確率はどうしても低くなってしまいます。

さらには、エントリーを間違えれば一気に波に飲み込まれてしまう可能性も高い取引方法だとも言えます。

逆張りは、最新の注意と集中力、それに経験を要する玄人好みの取引方法だと考えて置いて良いかも知れません。