RSI (Relative strength index)

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 「RSI(Relative strength index)」を日本語に訳すと相対力指数と言う言葉になりますが、RSIは一定期間の上げ幅もしくは下げ幅からの「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」を判断する、1978年に「New Concepts in Technical Trading Systems」においてJ.W.ワイルダーが発表された、逆張りの代表的なテクニカル指標の1つです。

 RSIの数値は0~100%の間で表され、30%より下の数値は売られ過ぎ、70%より上の数値は買われ過ぎを示唆します。この「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」の判断は、投資家によっては売られすぎを20%とし、買われすぎを80%としている場合もあります。

 「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」の目安となる値は違っても、相場に方向性が無い場合には、その変化を即座に表示してくれるため、世界中の多くの投資家により活用されています。

 また、RSIは先に紹介したJ.W.ワイルダーの指数移動平均を使ったRSI(Wilder's RSI)と、カトラーによりワイルダーの指数移動平均を単純移動平均に置き換えたRSI(Cutler's RSI)がありますが、算出方法は違いますがどちらのRSIにおいても「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」を表す指標となっています。

RSIの計算式

J.W.ワイルダーのRSIの算出方法
RSI=値上がり幅の指数移動平均(α)÷(値上がり幅の指数移動平均(α)+値下がり幅の指数移動平均(α))×100

 ワイルダーはα=1/14を使うのを推奨しており、それは14日の修正移動平均(Modified Moving Average:MMA) を意味しており、ロバート・バーンズのDirectional Relative Volatility(DRV)も同じ物となっています。
DRV=RSI/50-1

カトラーのRSIの算出方法
RSI=n日間の値上がり幅合計÷(n日間の値上がり幅合計+n日間の値下がり幅合計)×100

 ワイルダーのRSIで使われている指数移動平均を単純移動平均へと置き換えたRSIで、 n値として、14や9を使うのが一般的となっており、トゥーシャー・シャンデが1994年に発表した、 Chande Momentum Oscillator(CMO)もカトラーのRSIと同じ物となります。
CMO=2RSI-100

RSIの主な設定期間

 開発者のJ.W.ワイルダー、カトラー共に14日が最適の期間だと推奨をだしており、一般的に初期設定値は既に14日となっていることが多くなっています。

 推奨されている14日以外に使われる期間設定としては、9日が一般的とされていますが、期間設定を短く変更するとRSIの動きも比例して鋭くなるため、過剰シグナルによる「だまし」が発生する可能性が上がります。

 反対に期間設定を長くすると、今度はRSIの動きが鈍くなり「だまし」比例して減る傾向にありますが、相場の動きに対してシグナルが発生しなくなる可能性も同時に上がります。

RSIの見方

 RSIは「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を表すオシレーター系指標なので、見方は非常にシンプルでFX初心者にも比較的分かりやすいテクニカル指標となっています。まずは(チャート1)をご覧ください。

(チャート1:マネーパートナーズ提供) rsi画像1

 チャート画面の下に表示されている赤くジグザグ移動しているのがRSIで、上から青の水平線で引かれているのが70%、黄色の水平線が50%、赤の水平線が30%と、それぞれの水平線が値の目安を示しています。

 まずは、真ん中の黄色ので引かれた水平線に注目してみて下さい。

 この黄色のラインはRSIの50%に引かれていますが、RSIの数値がこのラインより上だと強気相場、反対にこのラインより下の場合には弱気相場を示唆します。つまり、RSIの値が55%なら買われやすい、反対に45%ならば売られやすいと言う傾向があります。

 次に、RSI赤いラインが50%付近で上下にジグザグした動きを見せる事がありますが、この場合には値動きの小さいレンジ相場を作っている可能性を示唆します。

 最後に、基本的な事なので上でも紹介しましたが、70%より上では相場は買われ過ぎの状態、30%以下ならば売られすぎの状態を示唆しています。

RSIの使い方

 RSIの使い方について、RSIの数値が70%以上だと買われ過ぎ、30%以下の場合は売られ過ぎと言うシグナルを使っての逆張りでの取引を行う事となります。下の(チャート2)をご覧ください。

(チャート2:マネーパートナーズ提供) rsi画像2

 緑の○で示した箇所に注目してみると分かりますが、RSIが30%の赤の水平線よりも下に落ちて「売られ過ぎ」を示唆している状態にあります。

 RSIが「売られすぎ」の状態を示していると言う事は、買い戻される可能性が高いので赤い矢印箇所で買い取引を行います。

 ここで、RSIの使い方に対する非常に重要な注意事項があるのですが、RSIは「強いトレンド状態や急激な相場展開において全く機能しない」という欠点を合わせ持っています。次の(チャート3)をご覧ください。

(チャート3:マネーパートナーズ提供) rsi画像3

 緑の○で囲んだ箇所が2箇所有りますが、どちらもRSIの30%を下に抜けているので買いシグナルが点灯しているので、赤い矢印の箇所でこれからの相場の上昇を期待して取引をしました。しかし、どちらの場合においても取引を行った後、結果的に安値を割り込んでしまい買いシグナルは「だまし」に終わったと言う展開となってしまいました。

(チャート4:マネーパートナーズ提供) rsi画像4

 このように、RSIは「強いトレンドまたは急激な相場状態には本来の力を発揮できない」と言う欠点があるため、RSIからのシグナルが得られたからと言って闇雲に取引を行う事は非常に危険だと言えます。

上級シグナルのダイバージェンス

 RSIは、0~100%の値を示す相対力指数ですが、為替相場はもっと広い範囲で上下する事となります。そのため、一方的な為替相場の展開が見られた場合に、価格は上昇しているにも関わらずRSIが下降している状態、またはその反対に価格が下降しているにも関わらずRSIが上昇している「逆行現象」と言う状態が見られます。

 そして、このようなRSIが見せる逆行現象を「ダイバージェンス」と呼びます。

 RSIの逆行現象つまりダイバージェンスは見て理解する方が分かりやすいので、下の(チャート5)をご覧ください。

(チャート5:マネーパートナーズ提供) ダイバージェンス画像5

 (チャート5)を見ると、価格は下落しているにも関わらず、RSIの数値は徐々に切り上げを見せている事が分かって頂けましたでしょうか?

 このような逆行現象、つまりダイバージェンスのシグナルは相場がそろそろ反転する事を示唆する、上級の売買シグナルとなります。

 ダイバージェンスは上級のシグナルである理由として、発見は常に相場に気を配っておかなければ中々見つけられません。そして、見つけたからと言っもダイバージェンスのシグナルに従い直ぐに相場が反転すると言うものでも無いです。

 では、なぜダイバージェンスのシグナルを多くの上級者は利用しているのか?ダイバージェンスの他の例を(チャート6)(チャート7)でご覧ください。

(チャート6:マネーパートナーズ提供) ダイバージェンス画像6

 長い下降トレンドの中、RSIが逆行現象を起こしています。そして、その後、ダイバージェンスのシグナルに痺れを切らしたかのように、一気に相場が上昇に向かっている様子が伺えます。

(チャート7:マネーパートナーズ提供) ダイバージェンス画像7

 RSIが緑の○で囲んだ箇所で「買われ過ぎ」を常に示唆していましたが、価格はRSIのシグナルを無視するかのように、どんどん高値を目指して上げていきます。そして、ダイバージェンスを確認すると、急激に下へと売られて行っている事が分かります。

 ダイバージェンスは、「後付けのサイン」や「ただのオシレーターの誤作動」と言う投資家も多いですが、ダイバージェンスのシグナルを探す事の最も重要な点は、相場の流れ全体でのRSIの売買サインを探す事になる事です。

 単に「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」の一時的な値動きで取引を行う事は、逆張りでの取引を行う際には大きな危険と背中合わせとなります。そのような弱点を克服するための材料として、ダイバージェンスを使う事も投資の幅を大きく広げ、上級者への大きなステップとなります。

RSIのまとめ

 RSIについてのまとめです。

  • 30%より下の数値は売られ過ぎ、70%より上の数値は買われ過ぎを示唆する。
  • 投資家によっては売られすぎを20%、買われすぎを80%としている場合もある。
  • RSIの数値が50%以上だと強気の相場、50%以下だと弱気の相場を示唆している。
  • RSIは強いトレンド状態や急激な相場展開においては全く機能しない。
  • 価格は上昇しているにも関わらずRSIが下降している状態、またはその反対に価格が下降しているにも関わらずRSIが上昇している「逆行現象」と言う。
  • 逆行現象はダイバージェンスと呼ばれ世界中で知られている。

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