マーチンゲール投資法で『みんなのバイナリー』の攻略は可能か?

記事公開日: 2015年01月01日

最終更新日: 2020年07月30日

トレイダーズ証券【みんなのFX】が提供している『みんなのバイナリー』をマーチンゲール投資法を使って攻略が可能かどうかについて考察しています。

『みんなのバイナリー』は、バイナリーオプションの一種ですが、普通のバイナリーオプションとは取引ルールが違います、『みんなのバイナリー』の取引ルールについては「納得!みんなのバイナリー トレイダーズ証券のバイナリーオプション」を先に参照してください。

「マーチンゲール投資法で『みんなのバイナリー』の攻略は可能か?」についての考察は、以下の内容となっています。

マーチンゲール法を使う『みんなのバイナリー』

まず始めに「マーチンゲールの法則」と言う投資法について知って頂く必要がありますが、マーチンゲールの法則とは、増額投資法の一種で、負けた時の掛け金を2倍にする事で、それまでに負けた金額全てを取り戻す事ができると言う魔法のような投資法です。

マーチンゲール投資法の歴史や名前の由来について詳しくは「マーチンゲールの法則を使ったFX投資方法」を参照してください。

マーチンゲールの法則は投資額に対してのリターンが2倍の時に始めて成り立つ投資術になりますが、例えば100円スタートとした場合には連敗をするごとに以下のように掛け金が上昇していきます。

マーチンゲールの法則と連敗数と投資額の推移
連敗数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
投資額(円) 100 200 400 800 1,600 3,200 6,400 12,800 25,600 51,200
投資合計(円) 100 300 700 1,500 3,100 6,300 12,700 25,500 51,100 102,300
確率 50% 25% 12.5% 6.25% 3.13% 1.56% 0.78% 0.39% 0.20% 0.10%
勝利損益(円) 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100

上は、マーチンゲールを使って100円スタートとしてバイナリーオプションを行った例ですが、『みんなのバイナリー』でチケット購入時の倍率を2倍に固定した場合に、1枚のチケット購入額は500円となるので以下のような投資額の推移となります。

マーチンゲールの法則と「みんなのバイナリー」の連敗数と投資額の推移
連敗数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
チケット(Lot) 1 2 4 8 16 32 64 128 256 512
投資額(円) 500 1,000 2,000 4,000 8,000 16,000 32,000 64,000 128,000 256,000
投資合計(円) 500 1,500 3,500 7,500 15,500 31,500 63,500 127,500 255,500 511,500
確率 50% 25% 12.5% 6.25% 3.13% 1.56% 0.78% 0.39% 0.20% 0.10%
勝利損益(円) 500 500 500 500 500 500 500 500 500 500

このように、倍率のレートを2倍に固定すると非常に恐ろしい勢いで投資額が増えてしまう事が分かります。しかも、それに対してのバックは僅かに500円と言うのですから、ハッキリ言ってこんな投資はやってられません。

しかし、このマーチンゲールの法則が昔から多くのトレーダーやギャンブラーによって使われてきた理由は別のところにあります。それは、単純に勝ち負けの確率を50%とした場合に10連敗する確率は僅かに0.10%しかない事です。

この計算の場合には、「マーチンゲールの法則を使って『みんなのバイナリー』をすると、1000分の1の確率で10連敗する」と言う計算になります。

1000分の1だったら大丈夫だと言う過信が、多くのトレーダーがマーチンゲールの法則を使って破産して行った理由なのですが、逆に考えてみて1000分の1と言う事は、1日に50回『みんなのバイナリー』で取引を行ったならば、その月が20日営業日だとすると1ヶ月に1回のペースで10連敗する計算になります。

更に突っ込んだ計算をすると、990回目まで全て990連勝して最後の991回目から1000回目までで10連敗した場合はどうなるのかと言うと、
500円(利益) × 990連勝 = 495,000円

10連敗した場合に失う金額は、-511,500円ですから、如何にマーチンゲールの法則を使ったバイナリーが馬鹿馬鹿しいか分かります。

逆マーチンゲール法を使う『みんなのバイナリー』

次に、逆マーチンゲールの法則を使った場合に『みんなのバイナリー』の資産はどのように増えていくのか、今度も倍率を2倍にして考えていきたいと思います。

ちなみに逆マーチンゲールの法則は、マーチンゲールとは反対に、負けた時に投資額を倍にするのでは無く勝った時に2倍にします。つまり倍プッシュと呼ばれる投資法となります。

逆マーチンゲールの法則とみんなのバイナリーでの連勝数と投資額の推移
連勝数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
チケット(Lot) 1 2 4 8 16 32 64 128 256 512
投資額(円) 500 1,000 2,000 4,000 8,000 16,000 32,000 64,000 128,000 256,000
初期投資(円) 500 500 500 500 500 500 500 500 500 500
確率 50% 25% 12.5% 6.25% 3.13% 1.56% 0.78% 0.39% 0.20% 0.10%
勝利金(円) 1,000 2,000 4,000 8,000 16,000 32,000 64,000 128,000 256,000 512,000
実損益(円) 500 1,500 3,500 7,500 15,500 31,500 63,500 127,500 255,500 511,500

こうして見ると、10連勝で初期投資額500円に対して、511,500円もの利益が上がる計算になります。

この10連勝の確率も先ほどのように2分の1で計算すると、1000分の1ですから1ヶ月に1回起こる可能性が有る事になります。

さらに、この10連勝するまでに990連敗した場合においても、
500円(損) × 990連敗 = -495,000円
511,500円(10連勝の利益) - 495,000円(990連敗の損) = 16,500円(利益)
となるので、先ほどのマーチンゲールの法則を使ったものより、逆マーチンゲールの法則を使った場合の方が幾分良い計算結果になります。

マーチンゲール法を使うバイナリーオプションの危険性

このように、今回の『みんなのバイナリー』をマーチンゲールの法則を使っての攻略は、非常に危険なもので有る事が分かりました。

ただし、今回の計算は悪魔で単純な確率として行ったもので、実際の取引においてはこれよりも確率が良かったり悪かったり、さらに倍率が良かったりなどの他の要素も加わってきます。

しかし、この計算を考えてみると、マーチンゲールの法則を使った攻略法は何時爆発するか分からない爆弾を抱えた取引のようにも思えます。

逆マーチンゲールの法則はまだしも、マーチンゲールの法則をもしも使うのであれば、資産の徹底した管理と損失が発生した場合の対処などを確実に行う必要があります。

同じ増額投資法の中でも、「モンテカルロ式」は、マーチンゲールと比べて緩やかな増額になるため、大きな痛手は少ないように考えられてます。

モンテカルロ式投資法を使った『みんなのバイナリー』の攻略結果については、「モンテカルロ式投資法で『みんなのバイナリー』攻略レポート!」を参照してください。

最後に、『みんなのバイナリー』はトレイダーズ証券の公式サイトで口座開設をする事で取引が行えるようになります。

興味の有る方は、下の「公式サイトで無料お申し込みへ」をクリックして頂き公式サイトにて口座の開設を行ってください。

マーチンゲール投資法で『みんなのバイナリー』の攻略は可能か?のまとめ

これまでの「マーチンゲール投資法で『みんなのバイナリー』の攻略は可能か?」のまとめです。

  • マーチンゲール投資法は今回の分析の結果期待値が低い
  • マーチンゲール投資法は10連敗の確率の低さに惑わされる
  • 今回の分析結果は逆マーチンゲールの法則の方が分があった
  • 同じ増額投資法ならば「モンテカルロ投資法」の方が投資額の増加が抑えられる
  • マーチンゲールを使った『みんなのバイナリー』の攻略は危険な可能性が高い