トレーダーが忘れている為替レートを見る事

 ここでは、トレーダーにとって相場を見て行く上で最も基本的な「為替のレート」を見る事について紹介しています。

 FX始めたばかりの方の多くはテクニカル指標(インディケーター)について勉強される方が多く、値動きの根本となっている為替レートについて疎かになりがちです。そこで、そんな入門者にもう一度基本に戻って為替レートで相場をイメージする方法について言及させて頂きました。

拡大した為替の動きを示すローソク足

 「トレーダーが忘れている為替レートを見る事」については以下の3つの構成とまとめから説明・解説をしています。

インジケーターに踊らされるトレーダー

 先に少し紹介しましたが、FXを始めたばかりの頃はどうしてもテクニカル指標(インジケーター)が出すテクニカルサインの分かりやすさから、どうしてもインジケーターに頼りきった取引を行ってしまう方が沢山いらっしゃいます。

 「テクニカル指標を使わないテクニカルトレード」でも紹介していますが、特にインジケーターばかりに頼ってしまうと気が付けば下のようなチャートになってしまうトレーダーも少なく有りません。

(チャート提供:マネーパートナーズ) チャートに複数のインジケーターが入れられて理解が難しいチャート

 インジケーターはそれぞれ弱点を持っているものなので、その弱点を補うために他のインジケーターを勉強してチャートに導入してを繰り返している内に上のチャートのようになってしまいます。

 「テクニカル指標の一覧」で幾つかインジケーターの特徴や使い方について紹介していますが、それぞれのインジケーターに特徴が有り、それぞれが違うサインや計算の元でシグナルを発生させますが、この全てのインジケーターに共通する点が1点だけあります。

 それは、「為替レートの動きによって導き出したデータ」と言う点です。

 インジケーターは為替レートを分かりやすくするためのもので有り、全ての根本が為替レートに有る事をトレーダーは忘れてしまう傾向にあります。

 では、どのようにして為替レートで相場を見ていくのでしょう?まずは、ローソク足とティックで相場を見ていきましょう。

ローソク足・ティックで見る為替相場

 為替レートの動きを見る為に使われるツールとして、ローソク足やティックと言ったものが有りますが、ローソク足は一定期間の高値・安値・始値・終値を表示してくれるため、長期間の相場の流れを見る上で大変重宝します。

 しかし、ローソク足にも問題点が有り、「高値と安値はどちらが先に付けたのか?」や「高値・安値・始値・終値を付けた時の相場の強さ」について一切チャート上に残してくれません。

 そこで、ティックを使う事になるのですが、ティックは下の画像のように一定秒数ごとに為替レートの動きを更新してくれるため、「どちらの方向に強い動きをしているのか?」を感覚的に知らせてくれます。

(チャート提供:トレイダーズ証券【みんなのFX】) トレイダーズ証券のドル円のティック画像

 しかし、このティックにも問題が有り、動きの強弱を見る為には非常に役に立つのですが、折れ線グラフが常に上下に変化しながら表示され続けるため、「実際の為替レートが現在いくらを付けていて、いくらで反発が出ているのか?」と言った情報を見逃してしまいます。

 そこで、基本に立ち返り、為替レートが表示されているプライスボード(板)を使った、最も原始的な方法で相場の追いかけていきたいと思います。

為替レート使ったトレードスタイルの構築

 ここでは、「トレイダーズ証券【みんなのFX】」のプライスボードを使って、為替レートを使ったトレードスタイルの構築方法について紹介していますが、他の業者でもプライスボードが有れば問題有りません。

 多くのFX会社のプライスボードは為替レートが上昇すると赤で光り、下降すると青や緑で光るように設定されていると思います(色の設定変更が可能な会社も有り)。

赤く板が光り為替レートが上がった事を示している

 上は、為替レートに変更が無い通貨ペアは色の変化が無く、レートが上昇した通貨ペアは赤く光って知らせてくれています。

 下は、為替レートに変更が無い場合には通貨ペアについては色の変化や発光はせず、レートが下がった通貨ペアが緑に発行している様子です。

緑に板が光り為替レートが下がった事を示している

 基本的な見方を覚えたところで、では下のプライスボードからイメージできる相場展開を考えて見て下さい。注目する点は赤く光っている通貨ペアです。

板が光り複数の為替レートが上昇した事を示す

 まず、このように赤く多くの通貨で光った場合には、多くの通貨ペアにおいて相場が上昇している事が分かります。

 このように複数の通貨ペアで一斉に同じ色に発光するのは、基本的には強い上昇や下降が起きている時に多く見られます。つまりは大きな買いや売りが入っている可能性を想定する事ができます。

 上のプライスボードの場合には赤く複数の通貨が光っているので、大きな買いが入っている事が示唆されます。

 次に、赤く光っている通貨ペアに注目してみると、赤く光っている通貨が全て「円」が絡んだ通貨ペア(クロス円)だと分かります。この事から、「大きな買い」と言う先ほどの考えから、「大きな円売り」が出ている可能性へと更に絞りこんだリアルタイムでの相場判断をする事ができます。

 では、下のプライスボードの例からはどのような相場が想像できるでしょう?

ほとんどの通貨の為替レートが緑に光下がっている様子

 ある程度、先ほどの説明で飲み込めた事と思いますが、まず複数の通貨ペアで緑色に光っている事から大きな売りが入っている事が想定できます。

 更に、先ほどの赤く光った場合とは違って通貨ペアを見るとドル絡みの通貨ペアに関してもレートが下がった事が分かります。この事から想定できるのはリスク回避の動きです(リスク思考・リスク回避思考については「FX初心者のためのリスクオン・リスクオフの違い」を参考にしてください)。

 これだけの情報が得られれば、後は為替レートの値飛びを見て大きくレートが変わったのであれば強い売買が行われていると想定できますし、反対に為替レートがほとんど変わらなかったのであれば、それほど強い動きでは無い事を知る事ができます。

 このように、プライスボードから直近の動きから相場を想像した上で、ローソク足やティック、それにインジケーターなどを活用していく事で、さらに取引の正確性を上げる事になります。

 また、プライスボードの変化の仕方には相場状況によって独特の違いも有るので、そう言ったものを見つけていくと「ヘッジファンドが動いた」と分かったり、不自然な相場の動きを見つけるができるようになります(ヘッジファンドについては「FX相場に大きな影響を与えるヘッジファンド(HF)」も参考にしてください)。

トレーダーが忘れている為替レートを見る事のまとめ

 これまでの「トレーダーが忘れている為替レートを見る事」のまとめです。

  • 初心者はテクニカル指標に頼ったトレードをする傾向にある
  • ローソク足は比較的長期の相場の動きを見るのに重宝する
  • ティックは売買の強さを判断するために有益である
  • プライスボードの値動きと動いた通貨ペアに注目する
  • プライスボードの変化の仕方は相場状況によって変わる

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