FX専業トレーダーの生活は楽じゃない?

 多くの投資家にとって、FX(投資)で生計を立てている「専業トレーダー」と呼ばれるプロトレーダーは正に憧れの存在でしょう。

 そこでここでは、そんな専業トレーダーに焦点を当て、専業の端くれである私自身と、友人の専業トレーダーの生活を元にして、「専業トレーダーの生活とは一体どのようなものか?」または「兼業トレーダーの時とは何が変わったのか?」について紹介してみたいと思います。

FX専業トレーダーの生活は楽じゃない?イメージ画像

 「専業トレーダー生活と言うのは果たしてどのようなものなのでしょうか?」以下のような構成で紹介してみたいと思います。

FX専業トレーダーの日常生活と稼ぎ

 まず始めに、多くの投資入門者が気になるFX専業トレーダーの“年収”と“生活”について紹介してみたいと思います。

 率直に言うと、専業トレーダーの年収は、私のようなサラリーマン程度の給料を稼ぐ弱小トレーダーから(笑)、年間数億円を叩き出すような大口投資家まで様々です。

 私に投資の基礎を教えてくれた友人(カナダ人)は、デイトレーダーと呼ばれる毎日売買を繰り返す事で利益を生み出していくトレーダーだったのですが、1回の取引では500万~1000万円程度の資金を動かし、年間で1億円に届くか届かないかと言った利益を出していました。

 つまりは、「専業投資家の年収はサラリーマンでは考えられないような大きな幅が有る」と考えて間違い有りません。

FX専業トレーダーが稼いでいるイメージ

 次に、専業トレーダーの日常生活についてですが、こちらも投資家について正直なところバラバラです。

 私の生活を例にしますと、日々の大半がニュース収集と頭の整理を行っているのですが、マーケット展開によって大きく変わってきますが、基本的には次のような時間割になっております。

FX専業トレーダーの生活

時間(日本時間) 行動
9:00 起床
9:00~11:00 ニュース収集とトレードタイミング探り
11:00 動きが安定していれば仮眠開始
14:00 起床
14:00~19:00 再びニュース収集とトレードタイミング探り
18:00 夕食
19:00 マーケットの波に乗れなければ仮眠開始
21:00 起床
21:00~28:00 ニュース収集とトレード
28:00 ポジションが無ければ就寝

 トレードの主体はニューヨークタイム終盤から日本時間始まりに掛けてで、多くの場合、3回に分けて睡眠を取るため、時間の都合上で食事は1日1食となっております(笑)。

 1日の生活のほとんどがトレードのために使用されている事が分かりますが、チャートを“真剣に”見ている時間となると、基本的に取引できそうなタイミングのローソク足が確定する10~20分の間で、後はニュース集めとニュースまとめ、または友人投資家との情報交換になります。

 また、24時間体制でマーケットニュースについてはラジオのように垂れ流し状態にしており、FX投資家でも余り意識しないような、株式相場の個別株(現在の注目)についてや、マーケットの旬の話題も仕入れるようにしています。

 次に、私にトレードを教えてくれた友人のFX専業生活についても紹介しておきたいと思います(カナダ在住のため時間はカナダ時間です)。

FX専業トレーダー生活(友人編)

時間(カナダ:バンクーバー時間) 行動
4:30 起床・軽食
5:00~11:00 ニュース収集とトレードタイミング探り
11:00 仮眠開始
14:00 起床
14:00~17:00 再びニュース収集とトレードタイミング探り
18:00 夕食・外出(自由時間開始)
24:00~26:00 帰宅・就寝

 私には決して真似のできない超短期でのトレード生活な訳ですが、トレードの途中でもアニメやドラマなども観賞しています(笑)。

 なぜ真似ができないのかと言うと、彼は特別で英語・中国語(標準語・広東語)・台湾語を使いこなせ、多くの世界中の友人から大量のマーケット情報を短期間で入手する事が可能だからです。

 実際。2週間、生活を共にしましたが、後ろで見ている限り実際にトレードに集中しているのは、1日に30分程度ほどに見えました(笑)。所謂、圧倒的な“集中力”と“トレードの才能”が彼のような生活を可能にしているのかも知れませんね・・。

専業トレーダーになって失った物

 実は、「通勤時間が必要無い」または「変な人間関係は必要無い」と言う意味では、サラリーマンの方々よりも非常に優遇されるのですが、一方で専業トレーダーとなる事で失う物は沢山あります(涙)。

 続いては、そんな専業トレーダーになった事で「私が失った物」について紹介してみたいと思います。

専業トレーダーが健康と精神に悪影響がある様子

 まず、失った最大の物は、やはり“健康”でしょう。

 先に紹介した私のトレーダーとしての1日を見て頂ければ分かるように、睡眠時間は十分なものの3回に分けられており、もちろんマーケット次第では眠れない時間が続いたり、眠っている時にでもチャートにはアラームが設定されており急変時には飛び起きたりします。

 3交代や2交代でお仕事をされている方なら分かって頂けるかと思いますが、不規則な睡眠時間は必ず健康に影響を与えるもので、現在では偏頭痛を持ちになってしまい、ゆっくり寝ておけば良い休日でも数時間おきに目が覚め、連続した睡眠が取れない体になってしまっております(涙)。

 また、運動不足と長時間パソコンの前に座り続ける事から、冷え症や痔に悩まされる事も度々で、他の専業トレーダーの方から話を聞いても、そのほとんどが「体はボロボロ」とおっしゃっておりました(涙)。

 続いて健康以外に失った物としては、やはり「精神の安定」です。

 パチンコや競馬と言ったギャンブルをされる方ならお分かりになられると思うのですが、「勝ち続けなければ飯が食えない」と言うプレッシャーは相当なもので、毎週月曜日のトレードは“必ず”不安に襲われるようになります。

 「果たして自分のマーケットに対する読み筋は正しいのだろうか?」「週末考え抜いた戦略で今週も良いのだろうか?」「今週は急変が起きないだろうか?」などと、深く考え泥沼にはまってしまう事もあります(私が小心トレーダーと言うのも大きな原因)。

 勿論。こう言った用心深い感覚を持っているからこそ、常に自分を磨き続けようとするので、毎年なんとか勝ち続けてこられていると思っている訳ですが、睡眠不足に追い打ちをかけるように圧し掛かるプレッシャーは相当なものになります。

 最後にもう1つ。専業投資家になると「ニュースに対する人間性」を失います。

 ニュースは先に紹介したように毎日数時間読んだり見たりしている訳ですが、そのニュースでは「表面上の話しか書かれていないな」と感じたり、「解説をしている人の着眼点がおかしい」と思うようになります。

 それは、その考え方を鵜呑みにしていると「大衆と同等の考え」を持つ事になってしまい、90%以上のトレーダーが負ける世界では「やっていけないから」です。

 例えば、「〇〇で戦争が起こりそうだ」と言ったニュースや「○○ではゲリラ活動が活発になっている」と言うようなニュースを見ると、家族間の会話では「多くの人がまた犠牲になってしまう」と悲観的な話の流れになる訳ですが、頭の中では1人「戦争⇒原油の運搬困難⇒原油上昇⇒資源国通貨上昇(航空関連株の下落)」などと想像を巡らせてしまうようになります。

 専業投資家になると、ニュースに対しての人間性は“確実に”失われていくかと思います・・。

専業トレーダーになって変わったトレード

 専業トレーダーになって変わるのは「自分自身の健康」や「精神状態」だけではありません。実は、トレード自体も大きく様変わりするので、最後に、そんな専業投資家になって変わったトレードスタイルについて紹介してみたいと思います。

専業投資家になってトレードが変わるイメージ

 専業トレーダーになると、やろうと思えば1日中マーケットに張り付く事ができるようになり、それは「24時間体制で利益を出す事」が可能な状態であることを意味します。

 しかしながら、それは一方で「24時間体制で損失を出す事」についても可能な状態にしてしまいます。

 つまりは、自分のトレードを完全にコントロールし、「今日は気分が良いから」や「今日は気分が乗らないから」と言った理由で行動し、気が付けば取引は完全に“ドツボ”に嵌ってしまうような状況になる事を避けるためです。

 そこで、専業投資家の多くは、良く投資顧問等が言っているのを聞かれるかと思いますが、「マイルールの完全徹底(私の場合には制約)」を行うようになります(兼業トレーダーの方よりも厳守されている方が多いと思います)。

 私の場合ですと、全てのトレードにおいて毎回反省を行い、「なぜエントリーを行ったのか?」「リミット(利益確定ライン)ストップ(損切りライン)は正しかったのか?」と問いかけております(これを毎回行う事で、負けトレードが重なった場合や、勝負場面でマーケットが逆行した場合においても、「常に頭の中をクールに保つ」事を手助けしてくれからです)。

 そして、もう1つ専業投資家になる事でトレード(トレードに対する考え)が大きく変わった事が有ります。それは「利益追求のトレードから原資死守トレード」へと変化した事です。

 兼業トレーダーの場合、何かしらFX以外で大きな収入が得られるため、負けトレードが重なり原資が減ってしまった場合においても「給料から少し振り込むか!?」と言った安易な考えを持つことができますが、専業トレーダーの場合はそう甘くは有りません。

 専業トレーダーの場合、「原資が減る」と言う事は、それはそのまま自分の「衣食住」にも繋がってきますし、「トレードに張れる最大資金の減少」を意味します。

 専業としてトレードを張っていると、1年を通して必ず「2~3回」は、「ほぼ100%に近い確率で儲ける事ができる日」と言うのを感じるようになります。

 つまり、その日に「どれだけ張り込む事ができるか?」が1年の収支を大きく作用する事になるのですが、毎回ギャンブルのように利益ばかりを追求していると、トレードを何度も重ねる専業投資家にとってはリワードよりもリスクの方がどうしても大きくなってしまい、気が付けば原資まで減ると言う事態に陥ってしまいます。

 そこで、常にトレードの基本は「利益追求」では無く、「原資の死守」へと変わってくる訳です(FXを宝くじのような大金稼ぎのツールでは無く、仕事として認識するようになるためです)。

 専業投資家と兼業投資家のトレードについて、どちらも利益を求めて取引を行う事には変わりは無いのですが、トレードが仕事となる以上は、その本質が「超守備的なトレード」となってしまうのは必然なのかも知れません。

FX専業トレーダーの生活は楽じゃない?のまとめ

 これまでの「FX専業トレーダーの生活は楽じゃない?」のまとめです。

  • 専業トレーダーは自己管理が必須
  • 専業トレーダーは健康不良の方が多い職業
  • 兼業トレーダーと比べて専業トレーダーは「守りのトレード」が主軸の方多い
  • 専業トレーダーをしていると年に数回“御祝儀マーケット”がある
  • 専業トレーダーは想像しているよりも楽じゃない

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